新・給食センター落成

去る10月5日(水)、新しい給食センターの落成式があり、出席しました。
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急ごしらえの会場での落成式。
主な出席者は、市内各学校の校長先生と市議会議員、競艇組合(戸田競艇の運営組織)幹部など約50名。
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テープカットは斎藤市議(文教建設委員長)、神保市長、伊東市議(戸田市議会議長)、仙波教育委員(委員長)。
うしろの窓のむこうに屋上緑化が写っています。
ところで、給食センターの建て替えについては、設計段階から多くの問題が噴出。
議会においても多くの議論を呼んだ案件ですが、この日ようやくお披露目となりました。
新しい給食センターにまつわって出てきた問題のうち、主なものは…
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①給食運搬用のエレベータのサイズを考えなかったため、運搬に支障がでた件:各学校で人力を使って積み替えることになり、人件費の増加要因に。
②運営を民間に委託する予定が、直営に戻った件:当初、運営コストの削減を目的に民間業者に委託を予定。しかし、試算してみたところ直営のほうがコストが安いという報告があり、結局は従前通り直営となった。
③周囲の道路が細いためトラックの導線が取りづらく、また妙な場所に塀を作ったためトラックの出入りがしづらい件:まずは様子見、運営をする中で改善していく。
④自校式と併存するため、コストが増加:ランニングコスト(運営費用)が従前よりも大幅増に。
⑤屋上緑化の件:戸田市の環境基準で、屋上に緑地を設ける必要があるが、メンテナンスのためのコストがかかることや、昆虫が建物周辺に発生しかねないという問題。(結局、緑地は設置)
⑥もともと競艇場の一部だった場所に建てたため、競艇場への歩道橋の階段が敷地脇の妙な場所に配置される件:やむを得ずそのまま建築。
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…等々。
私は建築の専門家ではありませんが、正直どれもこれも注意して設計すれば防げそうな問題ばかりだと思いました。
とはいえ、給食センターの管轄は教育委員会。建物の専門家というわけではありません。
その道のプロとは言えない部局が、建設を担当したことに無理があったようにも思われます。
解決策として、施設の建設や管理を行う部門(建築課や管財検査課)と、施設を利用する部門(この場合は教育委員会)を分離し、専門性の高い部局が設計段階から主導して建設し、管理を行うことがまずは必要なのかもしれません。
さて、式典の後はお楽しみの見学です。
見て楽しいばかりでなく、将来給食に関して何か問題が起こった時に、工程を把握しておくのが重要になりうると思い、できる限りすみからすみまで見ておこうと思っていました。
撮ってきた写真のうち、面白いものを紹介します。
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イモ類の皮むき機。
上から入れると、全て皮のむけた状態で出てくるそう。
さすがに大きいですね。
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納品された野菜を洗うシンクのスペース。
届いたばかりの材料(肉や野菜)は、菌が付いている恐れがあるそう。
調理場とは写真奥のガラス戸で、厳密に分けられています。
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煮物用の釜のエリア。
お釜1つあたり、800人分もの煮炊きができるとか。
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巨大な釜が並んでる様は壮観ですね。
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揚げ物マシーン。
揚げ物は、油の張ってあるシンクの中を、金属製のベルトコンベアーで流れてきます。
写真奥のほう(湯気が立っているあたり)から手前のほうに流れてきて、油から出るころにはもう揚がっています。
さて、食中毒などの事故を出さないのは当然ながら、美味しさや食育、食品の安全面、コストの削減、地産地消…多くの課題の両立が求められるのが給食センターです。
それらの課題が達成されていくかどうか、今後も定期的に確認をしていきたいと思っています。