5/7(月)「移動プラネタリウム」見学

会派(平成会)で、移動プラネタリウム「星空の宅配便」を見学に行きました。
プラネタリウムは「こどもの国」にありますが、こどもの国の建て替えに伴い廃止となります。
新たに建て替えると5億円もの費用がかかるとのこと。
会派メンバーが代替案を検討し、浮上したのがこの移動プラネタリウムです。
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場所は県内の小学校。授業の一環としての実施。
高さは4m。体育館ならラクラク入る大きさです。
サイズはやや小さくとも、本格的なプラネタリウムが楽しめます。
それに、何といっても学芸員の木村さん(写真左端)のプログラムが面白い。
5月の星座のほか、タイムリーな日食・月食のプログラムに小学生はみんな大喜び。
これをきっかけに、天体に興味を持つ子供も多そうです。
私ら中年が見ても非常に興味深く、会派メンバー全員、食い入るように見ていました。
木村さんによれば、プラネタリウムは施設よりもプログラムがポイントだとか。
プラネタリウムを実施する時期と場所にあわせた星空になるよう作りこみ、熟練のトークでガイドするから面白い。
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さて、戸田市の話です。
各小学校でこどもの国のプラネタリウムを見学する場合、バスで移動すれば1台約6万円。
徒歩なら0円ですが、大人数での移動は交通事故が心配です。
時間的には、往復時間を考えれば2時間はかかります。
授業時間が不足がちの昨今、移動時間で1時間のロスは痛いはず。
学校までプラネタリウムを出前してくれて、通常の授業1時間分にまとめて実施してくれるのは、かなり助かるのでは。
移動プラネタリウムの1人あたり料金は500円。
1学年1200人として、1年あたり60万円。
これはこどもの国に新設した費用と比べると、約800年分。
しかも、建物のメンテナンスや、タイムリーなプログラムの作りこみ、子どもの興味をそそるガイド…などと考えていくと、とても1人当たり500円ではやれません。
授業以外や小学生以外が見たい場合は、さいたま市や川口市など、近隣の施設に行けばOK。
総合的に考えて、新たに5億もの借金をこしらえてまで常設のプラネタリウムを新設する必要はどこにもありません。
見学の帰り道、会派メンバーで以上のような話をし、「プラネタリウムは出前が妥当」という結論になりました。

税金のムダ一掃③「無意味な審議会・協議会の開催」

3月議会報告(速報版)の詳細版です。
審議会(または協議会)は、市民や団体代表、有識者などで構成される機関です。
戸田市の政策決定や事業の実施過程において、市民の意見や有識者の専門的見解を反映することを目的としています。
戸田市には少なくとも50以上の審議会やそれに類する機関がありますが、その全てが本来の目的を果たしているとは言い難いのが現状です。
例えば、サカイが出席した「戸田市青少年問題協議会」の話です。
開催は年 1 回。
内容は講演会。
協議らしいものは無く、講師との質疑応答程度でした。
このように、なんの議題もない審議会がいくつも開催され、委員報酬を初めとした開催費用が無駄に費やされているのが現状です。
審議会等をただ維持するためだけに、年一回くらいは開催しなくてはいけないという考えは、民間の納税者としては受け入れがたい感覚です。
また、委員の構成は市内の校長先生や市幹部など、約20人の多忙な方たちでした。
せっかくご出席頂いても、なんら協議する議題もなくお帰り頂くのでは、委員の皆様の貴重な時間を有意義に使わせて頂いたとは言えず、申し訳のないことです。
さらに、職員数適正化により職員一人にかかる負担が増えているという話を頻繁に耳にします。
職員数を削減するならば、業務の中身も同時に見直し、負担が過大にならないような配慮が必要と思いますが、審議会開催のための労力も、減らせるものなら減らすべきでしょう。
サカイは、2012 年 3 月議会において「目的を果たしていない審議会は統廃合を行うべきである」という提案を行い、市当局から「廃止や見直しも見据え、運営の統一基準等、指針を定めて対応したい」との前向きな答弁がありました。
今後、当局の対応を確認していきます。
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ところで、本シリーズのテーマ(税金のムダ一掃)とは直接関係のない点ですが、審議会は本来、行政運営に重要な役割を果たしています。
そもそも審議会とは、戸田市の政策決定や事業の実施過程において、戸田市民を初めとする様々な団体等の意見を反映することや、有識者の専門的見地から検討することなどによって、行政の一方的な考え方に基づいて行われることなく、公正で公平な行政運営を確保していくための仕組みです。
その運営に当たっては、行政にとって都合のよい発言だけがなされる場となってはいけないのは言うまでもありません。
むしろ行政にとって耳の痛いことであっても、戸田市にとって本当に必要なことがしっかりと議論される場として、その運営が行われなければなりません。
無意味な審議会は廃止する一方、必要な審議会についてはその機能を十分に果たすことができる仕組みを整備することが求められていると考えます。
この点については別途、テーマとして扱っていく予定です。

税金のムダ一掃②「地域包括支援センターの民間委託」

全国に「地域包括支援センター」という機関があります。
高齢者の見守りや、介護予防、介護サービスにつなぐ仕組みづくりなどを担う、非常に大切な機関です。
現在、市内には3か所の「地域包括支援センター」がありますが、今後の高齢化に合わせてさらに2か所程度の増設(合計5か所)が必要になるとされています。
さて、現在ある3か所のうち、1か所は市直営、2か所は民間の委託先による運営となっていますが、1か所あたりの運営予算を比べると、約4.7倍という大きな開きがあります(下図参照)。
地域包括支援センターへの市支出額(H23;1か所あたり)
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サカイは、2011 年 6 月の議会において「民間委託によるコスト削減」の検討を提案し、市当局から「次期の市計画策定(平成24年4月)に合わせて検討したい」との答弁を得ました。
その後も市当局に策定状況を確認していましたが、残念ながら次期計画に「何らかの検討をする」旨の記載はされませんでした。
「安ければ良い」とは思いませんが、民間委託のやり方によっては数千万円単位の支出を削減できる話です。浮いた予算で早期にセンターの増強・増設を行い、市民に還元することもできます。
一度真剣に検討し、あえて数千万円の費用を余分に負担して直営を続けるのであれば、明快な理由を示すべきであると考えます。