早朝の戸田公園駅。
こんな立て看板を作って活動しました。
北戸田駅でも活動中。
ポスター掲示板。
なぜこんな高架下の目立たない場所に立てるのか。
投票日はこのスペシャル看板を作り、市内3駅で活動。
投票日は、選管からリアルタイムで発表される投票率をにらみながら過ごしました。
この10日間、自分の全てを投入して死力を尽くした活動の結果が出る時。ああドキドキする!
2011年4月
ちょっとブレイク【杉並区の啓発事例】
この1週間、わが師匠の選挙を杉並区でお手伝いしています。
重い連載が10回シリーズで続きますので、少々別の話題を♪
①杉並の選挙啓発
こんな派手な宣伝カーでやっています。
これは効果ありそうですね。
これと比べると戸田市は、普通の乗用車にスピーカー。音量も絞っているようで、残念ながらよく注意して聞かないと聞き取れないほどでした。
②杉並の路上喫煙啓発
以前に駅前の路上喫煙の記事で掲載した宣伝物です。
歩道のいたるところにこの表示があります。
これも効果ありそうです。
みんなが「歩行喫煙は条例違反なんだ」と認識している場所で、あえて歩行喫煙をするのは相当なプレッシャー。
つまり、「みんなが共通に認識していますよ」ということを効果的に宣伝できれば、歩行喫煙をする人はいなくなるわけです。
それには、できる限りインパクトある宣伝物を、できる限り多く配置することです。
路上宣伝は金額が安く、配置する場所を選ばない。つまり無尽蔵に宣伝ができるということ。実際、都内の多くの駅前で、同様のサインが大量に貼られているのを見かけます。
そして、このシンプルなデザインはインパクト大です。
戸田市でも同様の宣伝物を早く導入して頂きたいものです。
(上記の記事でヒアリングを行った際には「近日中に導入する」というコメントを頂いています)
選挙に行こう会⑤【いろいろな反応】
キャンペーン中に多かったのが、活動中その他の場面で、キャンペーンをやめさせようとする圧力です。活動中に私やボランティアの方を脅しにきたり、各方面から私の携帯に電話がかかってきたりということがありました。
・「警察に訴えるからな。公職選挙法違反だ」(⇒ありえません。選管にも確認済です)
・「スピーカーを使った活動が違反だ」(⇒これもありえません)
・「活動資金の出所はどこだ」(⇒ン十万円全額、自己負担。私個人のお金です)
・「そんなのは選管の仕事だ」(⇒それが不十分だから、私が個人でやらざるを得なくなったのです)
・勝手に私や活動機材の写真を撮る(⇒典型的な脅しの手段です。最初は物陰から撮影していましたが、しまいには堂々と撮ってました。どこの人か聞いたらとぼけていましたが、名前くらい名乗ったらどうでしょうか)
…
それ以外にも、この場で書きづらいような脅しをかけてくる方もいました。
いつか実名で紹介してみたいですね(笑)
投票啓発は「社会善」、つまり道端に落ちてるゴミを拾って、ごみ箱に捨てるのと同じたぐいの活動だと思います。これほど妨害する人がいるとは思いませんでした。
とにかく、投票率が上がっては困る人が多くいるということが分かりました。つまり、この活動が「私たち戸田市民にとって、大きな利益になる」ということ。
ますます確信を深め、キャンペーンを強化しました。
また、こんなこともありました。
朝の駅頭活動の最中、作業服を着た短気そうな若者が通りがかり、大きな声で怒鳴ってきました。「うるせえ!お前に何ができる!お前に何ができる!」
スピーカーを通したまま、私はそれに答えました。「鋭いご指摘を頂きました。私も正直、政治家としての仕事を投げ出したくなることもあります(あまりに改革が進まないため)。それでも、わが町を良くしていく仕事を投げ出すわけにはいかないんです。一人ひとりが少しづつでも自分たちの町を良くしていくより他、ないんです」
それに対してまた怒鳴り返してきたため、さすがにこれ以上スピーカーで話すのは迷惑かもと思い、インカムを外してしばらく立ち話。最後には「がんばれよ!」と言ってくれました。
話して分かり合えるって、気持ち良いですね。
選挙に行こう会④【即日、活動を開始する】
まず、明日の朝から駅頭活動、街宣活動を開始するに当たり、スピーカーの確保、またその際に配布するチラシ作りをしなくてはなりません。
夜中までかかって「4月10日は投票日です」のチラシを作成し、とりあえず白黒で500部を印刷。駅頭活動を手伝って下さるボランティアさんも1名お願いできることに。これは心強い。
スピーカーの確保は間に合わず、選挙告示日の4/1は肉声でのチラシ配布を行いました。
戸田公園駅で300部。いつもの駅頭活動より、受け取って下さる方が多いように思いました。
まずは上々の滑り出しに気をよくしつつ、その日の昼間はチラシの練り直しや印刷会社・ポスティング会社の手配、機材の確保などを進め、翌日以降に備えました。
その後、選挙期間中は毎日朝夕、市内3駅と西川口駅(市外の駅だが戸田市民の利用者がいる)のどこかで駅頭活動、昼間はスーパー前などでの活動。インカムでスピーカーを通して呼びかけつつ、チラシ配布を行うというスタイルです。
チラシが印刷屋さんから届いた後は、夜間を中心にポスティングの一部も自分で実施。
とにかく10日間毎日、体力の限界まで活動している状態。周囲からは「自分の選挙の時より一生懸命やってるな」と言われるほどでした。
選挙期間中の10日間、駅頭その他で配布したチラシは約2000枚。
通行人の方のうち、20~30人に一人がチラシを受け取って下さったとすると、4万人~6万人の方に直接、選挙のお知らせができたことになります。
選挙に行こう会③【活動計画を立案する】
私は今回の選挙で、市議会議員の同僚である、菅原文仁候補を支持しましたが、
彼と話した際に、「今回はこのまま行ったら、投票率は5~6%のダウンではないか」ということで意見が一致していました。
そうした現在の状況と、以前に議会で「投票率と政治意識の向上」を扱った際に調べたことを参考に、瞬間的に次のような計画を立てました。
キャンペーンの目標:
・実際に投票に行く人を少しでも増やす。実効性のある活動を行う。
・県全体で大幅な投票率ダウンが予想される。埼玉県全体の投票率ダウン幅を下回る数値に抑える。「前回投票率を越える!」とか「投票率40%台!」とか、威勢のいい目標を掲げたいところでしたが、この時点では(更には投票日に最終的な投票率が発表されるまで、)さすがに難しいと考えました。
活動内容:
①チラシ(全戸ポスティング):
従来の選挙啓発は、街頭活動がメイン。ほんの少しの有権者の目にしか触れない上、「なぜ投票に行かなくてはいけないのか」ということは宣伝ができません。
そこで、多くの方に投票の意義を訴えるため、戸田市の全家庭へのポスティングを行うことにしました。
(PDF:86KB)
このチラシを作りました。
②駅頭、スーパーなど人の集まる場所での街頭活動:
選挙前に市民の方と話したところ、「もうすぐ選挙がある」ということ自体を知らない方も多くおられるように感じました。
通常の選挙では、候補者が選挙カーを使って活動するので、いやでも「選挙があるのか」ということが分かりますが、今回は自粛ムードの選挙で、そうした「にぎやかし」による広報が足りないと考えました。
(余談ですが、自身の選挙活動では、これまで選挙カーを使ってきませんでした。しかし今回「あのうるさい選挙カーも、投票啓発の効果はあるんだな」と感じました)
③低投票率エリア対策(①のチラシに加え、スペシャルチラシのポスティング):
市内には、特に投票率が低いエリアがあります。戸田市全体の投票率を上げるためには、そうしたエリアの方に投票に行って頂くことが不可欠と考えました。
(PDF:126KB)
このチラシを作りました。
「このエリアの投票率は市内最低レベルです」という見出しは不快感を持つ方もいるかもしれないと思いましたが、はっきりお知らせしなくては効果がないと考え、ご容赦頂くことに。
埼玉県議選の公示は翌日!時間はありません。
選挙に行こう会②【キャンペーン実施のいきさつ】
埼玉県議選・公示直前の3月31日早朝、私は戸田公園駅で「たすけあい戸田」の広報活動をしていました。その際に、同じく駅で活動をされていた中島浩一県議と立ち話をし、「今度の県議選は、選管(選挙管理委員会;選挙を行う部局)が選挙啓発を“自粛”している」という話を聞きました。
選挙前になるといつも、駅の改札を出て両側の階段わきには大きな横断幕が張られます。
県議の指摘通り、今回は何も張られていません。
いつもは写真のワク内の位置に横断幕が張られます。
その代わりに、駅の外の目立たないところ(駅前行政センター通路)に小さな横断幕が張られています。
事情を確認するため、すぐに選管に行き、ヒアリングを行いました。
まず、横断幕の件は当初、「目立つ場所に変えた」という回答でしたが、上記の写真を見ればわかる通り、これまでと比べて段違いに目立たない場所です。
その旨、指摘したところ、今度は「“震災を受けての自粛”というわけではなく、県や市の選挙啓発予算が減らされたための対応」との回答を受けました。
「なんてことだ・・・」
ただでさえ震災の自粛ムードの中、投票率が大幅に下がると言われています。この上さらに選挙啓発まで簡素化してしまえば、取り返しのつかないこと(=記録的な低投票率)になると直感しました。
いい町を作るには、私たち市民が自分の町の出来事に関心を持つことが最低条件です。投票に行けば、いやでも「地元でどのようなことが課題になっているか」ということを考えます。つまり、投票は「自分が住んでいる地域のことに関心が高まる重要なイベント」であるわけです。
逆に、棄権者が増えれば、その方たちは自分の町への関心を、ますます無くしてしまうでしょう。
私は以前、議会においても同様の趣旨の発言をしています。
ご参考:平成22年9月定例会【投票率と地元への関心向上】
「県・市が震災の影響で選挙啓発を自粛しているのか、それとも予算縮減の影響なのか、または何か特定の意図があってのことなのか…そんなことはどうでもいい。このまま棄権者が多数となることだけは避けなくてはならない」。強い危機感を持った私は、その場で自分独自の投票率向上キャンペーンの実施を決定し、即座に行動を開始しました。
選挙に行こう会①【投票率向上キャンペーンについて】
私が選挙期間に実施した「投票率向上キャンペーン」により、戸田市全体で5%、投票区によっては10%の投票率押し上げ効果が出ました。これは従来のキャンペーンと比べ、異例と言っていい高い効果です。
過去に大きな効果が出たキャンペーンとして有名なのは、薬屋のマツモトキヨシの創業者、松本清氏が松戸市長だった1969年に行ったものです。そのときの「投票でカラーテレビを当てましょう」というキャッチフレーズ、豪華景品を用意してのキャンペーンが1.7%の投票率押し上げ効果でした。
これよりシリーズで、本キャンペーンについて連載します。