文教・建設委員会視察(北海道)

まずは、北海道のご報告。
いつもどおり、日記風に紹介していきます。
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5/12(火)石狩市【二学期制について】
朝、飛行機で札幌、特急を乗り継ぎ石狩へ。
小雨がぱらつく中、石狩川のほとりで昼食後、石狩市庁舎へ。
吹き抜けの明るい建物。冬の暖房代はすごそうだ。
約1時間半のヒアリング。
分かったことは、「2学期制だと授業時間が確保できる」理由。
戸田では「終業式と始業式が1回づつ減るので、その分授業時間にできる」という議論がなされていた。
石狩市では、「成績をつけるための、テストなどの実施が1回分減る → その分、きめ細かな学習指導に授業時間を充てることができる」とのこと。
終業式や始業式の時間は、特に考慮していないようであった。
視察テーマとは関係ないが、興味深かったのは、合併の是非について。
石狩は合併により、南北に長い市になったとのこと。
郡部(いなか)である北部と、市部(都会)である南部は、立地的にも用地利用も大きく違う。
市職員も、市内なのに単身赴任を強いられるなど、大変そうであった。
「平成の大合併」で成功した例を聞いたことがない。
戸田も一時、川口や蕨との合併議論があったが、実施せず正解だったのではないか。
その後、札幌へと移動。
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5/13(水)札幌市【まちづくりについて】
朝、早めに起きて周辺を散歩。
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大通公園。
朝食後、みんなで歩いて札幌市庁舎へ。
少々遠かったが、見知らぬ街を歩くのは楽しい。
市役所では、用途地域の見直しについてお聞きした。
札幌は、まちづくりに力を入れているようであり、こんな独自の冊子も出している。
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大人向けの「まち本」、子ども向けの「ミニまち」。
とくに、「ミニまち」は小学生向けのまちづくりに関するマンガ。全82ページ。
まちづくりへの力の入れようが半端じゃありません。
昼食後、旭川へ移動。
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5/14(木)旭川市【景観について】
朝、早めに起きて周辺を散歩。
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駅前の「買い物公園」。
駅前の幹線道路を歩行者天国にした日本初の例(1972)とのこと。
最近は商店街の空洞化が著しい。
倒産して閉店予定の百貨店「丸井今井」が見える。
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旭川駅。
旭川市庁舎でヒアリング。
景観を守るためのいろいろな取り組みを、実例を挙げて分かりやすく解説して下さったのが印象的だった。
戸田市でも、建物の高さや色彩、道路との境界ラインくらい、まずはそろえるべきであろう。
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その後、空路羽田空港まで戻り、解散。
お疲れさまでした!

委員会視察

委員会で視察に行ってきました。
5/12-14、文教・建設常任委員会の視察(北海道)
5/21,22、議会だより特別委員会の視察(宮城・福島)
いずれの視察先でも、大変親切に受け入れて頂きました。
戸田と全くちがう自治体について聞いたり見たりするのは、非常に興味深い。
しかしながら、(戸田と状況がちがうことなどから、)視察先の施策をそのまま戸田で実行するのは難しいと思われます。
今回の2つの委員会視察先の選定では、いくつか案を出した程度で、あまり関わることはできませんでした。
その反省を生かし、今後は、より戸田市の政策に生かしうる視察先を選ぶよう、積極的に働きかけたいと思います。
これより、各視察の報告をさせて頂きます。

【5/26(火)通勤時間帯とは?】

午前- 雑作業(自宅事務所)
14:00- 戸田市国保運営協議会
今日の国保運営協議会は、
①出産育児一時金の増額(緊急の少子化対策)
②条例の一部改正
③特定健康診査の内容説明
の3点。
大きな論点は無く、1時間弱で終了。
風邪で辛かった。体調には気をつけたいと思います。
上記①は09年度予算案での景気対策の一環。それがいつのまにか「緊急の少子化対策」という位置づけになっていることに違和感を感じませんか?
もちろん、同じバラマキでも必要の大きいところに予算をつけたことは評価したい。
しかし、少子化対策は長いスパンで取り組むべき課題である。今回のように2年間の場当たり的な対策ではなく、早く長期戦略を立てるべきであろう。
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用事を済ませた後、夕方になるのを見計らい、前から見たかった彩湖脇の道を見に。
ここは前回の委員会視察で見たポイント。朝夕の通勤時間帯には、渋滞が起こるほど混むとのことでした。
ご参照:【4/17(金)弾丸視察】の中の、「①荒川左岸堤河川管理用道路」の部分。
https://sakai-ikuro.com/archives/2009/04/post_294.html
ところが、車通りはまばらで、渋滞など想像もつかないほどでした(6時過ぎ)。
交通量は1分間に2~3台ぐらい。
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↑ピンクの矢印の間が、問題の「荒川左岸堤河川管理用道路」。
あちらの矢印から先はさいたま市です。
念のためしばらく待ってみましたが、交通量はほぼ変わらず(7時)。
彩湖・道満グリーンパークの警備員さんに聞いてみたところ、「混んでる時間は日によってちがう」とのこと。タイミングが違ったのでしょうか。。
仕方なくこの道を通って帰りましたが、のどかないい道でした。

視察について、こう思った!

①事例を見、話を聞けば、一目瞭然。
視察の効果を疑問視する声もあるが、それは目的もなく視察へ行くからです。
目的不明の視察はやめるべきですが、目的を絞れば視察は有用と思います。
②驚きの親切さ。
よその役所の方が、ご多忙にも関わらず、懇切丁寧に教えて下さる。自分の市や仕事への見返りは、全くのゼロであるにも関わらず(!)です。
世知辛い世の中、これには驚きました。
よそから教えを請いに来た人に、親切に教える。これがなくては視察は成り立ちません。
このスタンスはぜひ、守ってほしいと思います。
③会派で行く利点。
一人で視察に行った時と比べ、いろいろと利点があるなと思いました。
まず、同じテーマに関心のあるメンバーですので、
インタビュー先で、自分では思いつかないようないい質問をして下さったり、
視察後はディスカッションをしてアイデアを広げたり、
自分の知らない情報を教えてもらったりできました。
また、みんなで先進事例を見たり話を聞いたりするのは、興味深く、楽しかったです。
仕事ですから、楽しいだけではダメですが、楽しいとやる気が出る、ということもあります。
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5月は、文教建設委員会、議会だより編集委員会の視察が立て続けにあります。
なんとか意義あるものにしたいと思います。

【4/25(土)視察翌日】

終日 視察レポート作成
朝から早速、視察のレポートを作成。
こういうのは、忘れないうちにやるのが肝心です。
手書きのノートを整理しながら、パソコンで打っていく。また、資料をそろえる。
意外と時間がかかりましたが、なんとか終りました。

【4/24(金)会派視察3日目】

10:00- 堺市役所、インタビュー
12:00- 昼食、移動
18:00- 帰宅
視察最終日、堺市・自殺対策編です。ここから先は日記風にいきます。
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朝、ホテルをチェックアウトし堺市役所へ。
堺市は、私が今、非常に関心を持っている自殺対策の先進的な取り組みを行っている。
ホームページからして、実に温かみがある。
http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_hoken/love-life.html
堺市には、自殺専門の対策チーム「いのちの応援係」があり、6人もの人員を充てている。
また、大阪府警や今後は救急とも連携。役割を分担し、情報共有を行っている。。。これは画期的なことである。
まず、通常は自殺問題にこれだけの人員を割けない。
自殺問題の扱いは、どこの自治体でも小さいのが普通である。
(自殺者数が交通事故死者数よりずっと多いにも関わらず、である)
また、府警との組織の壁をのりこえ、協力関係を築いた点も特筆ものである。
通常は市内の自殺者人数すら教えてくれないのではないだろうか?
(実は下調べの時に、酒井も経験したことである)
インタビューには、堺市のご担当のほか、酒井のリクエストで大阪府警のご担当にも来て頂いた。
ムリを言ってしまったが、それぞれの方の立場で、いきさつや体制、取り組み方などをお話いただいたので、大変参考になった。
しかも、「いのちの応援係」の正式稼動を来週に控えた、大変お忙しい中である。じっくり2時間近い時間を頂き、聞きたいことはほぼ全てお聞きできた。
「堺市内だけで年間200人以上が自殺で亡くなっている。自殺対策は“まったなし”、体制が整ってから・・・などとは言ってられない」という、大阪府警の方の話が印象的であった。
なんという使命感だろうか。前例もなく、面倒な事業を実施することができた裏には、この現状をどうしても改善したいという、強い思いがあったのである。
さて、このインタビューでどうしても聞きたいことがあった。
それは、自殺問題をご担当するみなさんの心のケアである。
自殺問題は、非常に重い問題である。それを扱う者の精神的負担も、また重い。
たとえば、医師の中でも精神科医は、ほかの科の医師よりも自殺率が高いという。
自殺率2倍というデータもある。
実際に酒井も、下調べを進めるうちに、相当気が滅入った。実際に自殺未遂者と接する職員の皆様であれば、なおさらだろうと思ったのである。
職員に過大な負担がかかるような事業は、いくら意義のある事業であっても、実施することはできない。
対策として、必ず2人で担当すること、チームで毎日ミーティングをして情報共有を図ることなど、一人でためこまないように工夫している、とのこと。わが意を得たりといった感じで教えてくださった。
困っている市民に温かい市役所は、職員にも温かいことが分かってうれしかった。
さて、わが町戸田ではどうだろうか?
データがないので正確には分からないが、毎年、推定30~40人もの方が自殺で亡くなられ、また300~400人もの自殺未遂者がいることになる。
これは、予想外に多い、一刻も猶予ならない人数ではなかろうか?これだけの人が辛い思いを抱えていることに、大変心が痛む。
わが町に自殺者、未遂者が一人でもいる限り、われわれの心が真に晴れることはない。
また、わが町のだれもが(もちろん酒井も含め)、いつか精神的に追い詰められることが無いとは言えない。
自殺問題は、一部の方の問題ではない。われわれ市民全員の問題なのだ。そんなことを思った。
まずは、自殺担当の窓口を設置し、旗振り役とする。
また、警察や救急とは、未遂者情報の共有など、連携しやすいところから取り組みを開始。なるべく早期に包括的な提携を行うことができるよう、全体計画を立てるべきと考える。
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昼食をとり、視察の解散式を行い、帰路に着く。
戸田に戻った後、選挙を手伝ってくれた友人と久しぶりに夕飯を食べに。
さっそく視察の話もして、楽しかったです。

【4/23(木)会派視察2日目②】

2日目の後半、寝屋川編です。ここから先は日記風にまいります。
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ボートピア梅田のあとは、大阪近郊の寝屋川市へ。
スケジュールの関係で、昼食はたこ焼き(移動しながら)。大阪名物を食べつつ時間の節約にもなって、一石二鳥でしたね。
さて、寝屋川は特区を利用した小中一貫の視察とインタビュー。
寝屋川の人口は戸田の4倍、学校数は2倍。
近郊に立地している点や街並み、水の流れの多い点など戸田と共通しており、親近感を感じる。
寝屋川のすごいところは、小中一貫教育をテコに、一気に全ての学校・教育問題を解決してしまったこと。
・学区再編の問題
・学校統廃合の問題
・教職員の意識改革(特に、小・中学校の先生方の交流に抵抗が強かった由)
・カリキュラムの改変(小中一貫カリキュラムへの変更)
これらを市長、教育委員会などのリーダーシップと市議会の推進により、同時に成功させたそうである。
通常、新しいカリキュラムを導入する際には、市内の1校を実験校に指定して進めていくが、これではカリキュラム以外の問題は解決しないし、教職員の意識や文化を変えることはできない。
理にかなった方法ではあるが、これだけのことを一気に変えた情熱、エネルギーなどは大変なものである。
また、ここでも異学年混合の授業や活動の効果が非常に大きいとのこと。
中学生が調べたことを小学生に教えに行ったり、遠足に一緒にいって世話をしたりするそうである。
そういった活動を通して、中学生には自らに「ほこり」を感じ、小学生は中学生に対して「あこがれ」を持つようになったという。
寝屋川と戸田は類似点が多く、また寝屋川の教育改革は非常に成功している。
今後、戸田の教育改革をすすめていく上で、大変参考になる、モチーフとしうる事例であると思った。
さらに研究してみたい。
その後、予定にはなかったが駅前の寝屋川遊歩道をみんなで見学。
川辺の整備は、戸田でも大きな課題である。
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都会にありながら、美しい流れである。
こう言ってはなんだが、わが町のさくら川とはだいぶ違うような、、、
ご参考:
https://sakai-ikuro.com/archives/2009/04/post_294.html
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ホテルに戻り、夕飯まで時間があったので近くのジムで運動。
運動する時間は、忙しくても、また疲れてたり気が向かなかったりする時も、むりやりにでもとるようにしてます。
私のコツは、「運動しよう!」と思ってジムに行かないこと。ウエアに着替えて、スポーツドリンクを飲みながらぼんやりするだけでも楽しいものです。
そういうつもりなら気軽に行けます。
その後は、視察の疲れと運動疲れが心地良い、楽しい夕食会でした。

【4/23(木)会派視察2日目①】

9:00- ボートピア梅田視察&インタビュー
11:00- 移動・昼食
13:30- 寝屋川市視察&インタビュー
17:00- スポーツジム(プライベート)
18:30- 夕食会
2日目の前半です。ここから先は日記風にまいります。
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午前、ボートピア梅田へ。
もともと予定が空いていたので、何をするか意見を出しあった中から決まった視察先である。
ボートピアは、「競艇場から離れた地域の方にももっと競艇を楽しんでもらうためのレジャー施設」とのこと。
ボートピアを設置した地域住民の方々や地元の自治体には、様々な形で地元地域に還元されているそうである。
・雇用の創出
・治安の維持
・商業の活性化
・地元自治体には、競艇の主催者(地方自治体)が「環境整備費」を交付
 →福祉の充実、インフラ整備などに
治安の維持という意味では、ボートピア近辺は警備員が多かった。元は人通りの少ない一角だったが、ボートピアができて治安が良くなったと評判だそうである。
商業の活性化については、ボートピア内の飲食店の出店をわざと抑え、周囲の飲食店に客が流れるよう配慮しているそう。
そして、大阪市はボートピアの売り上げから巨額の収入を上げている。
ボートピア梅田に関しては、なんだか良いことづくめのようである。
さて、ボートピアの中であるが、非常にきれいで近代的。
大型スクリーンが並んでいて、ギャンブル施設というよりも証券会社のトレーディングルームのようなイメージである。
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下層階にいくと、普通の立ち見の発券場もあった。
来場者に話を聞いてみると、孫を保育園に送った後に1レースだけ見るという人、ボートピアとJRAを行き来しながら買うという人など、それぞれのペースで楽しんでいるようだ。
ギャンブラーというと印象は悪いが、一人一人は気のいい男たちである。
酒井は競艇はやらないが、その楽しみ方は理解できた。
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戸田市にとって、競艇は市の世論を二分する、難しい問題である。それでも、もっと明確なスタンスを示すべきではなかろうか?
地元の負担の問題と真摯に向き合い、競艇からの収入拡大に努めていくのか。
それとも、現状の延長で縮小の方向へ向かうのか。
まずは、現状での取り組み、地元の負担や世論、問題点などの洗い直しをもう一度丹念にやってみよう。さらに、他市の事例調査など行い、今後戸田が採るべき道を考えたいと思った。