【4/24(金)会派視察3日目】

10:00- 堺市役所、インタビュー
12:00- 昼食、移動
18:00- 帰宅
視察最終日、堺市・自殺対策編です。ここから先は日記風にいきます。
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朝、ホテルをチェックアウトし堺市役所へ。
堺市は、私が今、非常に関心を持っている自殺対策の先進的な取り組みを行っている。
ホームページからして、実に温かみがある。
http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_hoken/love-life.html
堺市には、自殺専門の対策チーム「いのちの応援係」があり、6人もの人員を充てている。
また、大阪府警や今後は救急とも連携。役割を分担し、情報共有を行っている。。。これは画期的なことである。
まず、通常は自殺問題にこれだけの人員を割けない。
自殺問題の扱いは、どこの自治体でも小さいのが普通である。
(自殺者数が交通事故死者数よりずっと多いにも関わらず、である)
また、府警との組織の壁をのりこえ、協力関係を築いた点も特筆ものである。
通常は市内の自殺者人数すら教えてくれないのではないだろうか?
(実は下調べの時に、酒井も経験したことである)
インタビューには、堺市のご担当のほか、酒井のリクエストで大阪府警のご担当にも来て頂いた。
ムリを言ってしまったが、それぞれの方の立場で、いきさつや体制、取り組み方などをお話いただいたので、大変参考になった。
しかも、「いのちの応援係」の正式稼動を来週に控えた、大変お忙しい中である。じっくり2時間近い時間を頂き、聞きたいことはほぼ全てお聞きできた。
「堺市内だけで年間200人以上が自殺で亡くなっている。自殺対策は“まったなし”、体制が整ってから・・・などとは言ってられない」という、大阪府警の方の話が印象的であった。
なんという使命感だろうか。前例もなく、面倒な事業を実施することができた裏には、この現状をどうしても改善したいという、強い思いがあったのである。
さて、このインタビューでどうしても聞きたいことがあった。
それは、自殺問題をご担当するみなさんの心のケアである。
自殺問題は、非常に重い問題である。それを扱う者の精神的負担も、また重い。
たとえば、医師の中でも精神科医は、ほかの科の医師よりも自殺率が高いという。
自殺率2倍というデータもある。
実際に酒井も、下調べを進めるうちに、相当気が滅入った。実際に自殺未遂者と接する職員の皆様であれば、なおさらだろうと思ったのである。
職員に過大な負担がかかるような事業は、いくら意義のある事業であっても、実施することはできない。
対策として、必ず2人で担当すること、チームで毎日ミーティングをして情報共有を図ることなど、一人でためこまないように工夫している、とのこと。わが意を得たりといった感じで教えてくださった。
困っている市民に温かい市役所は、職員にも温かいことが分かってうれしかった。
さて、わが町戸田ではどうだろうか?
データがないので正確には分からないが、毎年、推定30~40人もの方が自殺で亡くなられ、また300~400人もの自殺未遂者がいることになる。
これは、予想外に多い、一刻も猶予ならない人数ではなかろうか?これだけの人が辛い思いを抱えていることに、大変心が痛む。
わが町に自殺者、未遂者が一人でもいる限り、われわれの心が真に晴れることはない。
また、わが町のだれもが(もちろん酒井も含め)、いつか精神的に追い詰められることが無いとは言えない。
自殺問題は、一部の方の問題ではない。われわれ市民全員の問題なのだ。そんなことを思った。
まずは、自殺担当の窓口を設置し、旗振り役とする。
また、警察や救急とは、未遂者情報の共有など、連携しやすいところから取り組みを開始。なるべく早期に包括的な提携を行うことができるよう、全体計画を立てるべきと考える。
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昼食をとり、視察の解散式を行い、帰路に着く。
戸田に戻った後、選挙を手伝ってくれた友人と久しぶりに夕飯を食べに。
さっそく視察の話もして、楽しかったです。