本年度、私は「戸田市国際交流協会」という外郭団体の評議員を市議会議員代表として担当。最後の評議員会に出席しました。
評議の内容は、次年度の活動内容と予算の審議。
あらかじめ配られた資料を読み、特に「基本財産」つまり戸田市の出資金(その額なんと2億1千万円)が全く活用されずに眠っている、つまり「埋蔵金」化している点に着目しました。
あまり知られていないことですが、戸田市には500億円近い借金(市債残高)があります。活用されていない財産があれば、少しでも借金返済に回すべきであるのは言うまでもありません。
さて、これまでの評議員会は、評議員の間からほとんど質疑は出ず、議題を承認して終了することが多かったようです。
今回私は、これまでの慣例を破り、やや長時間にわたる質疑応答を通して下記の事項を確認しました。
①基本財産2.1億円は、その運用益を協会の運営費に充てる、という以外の用途は無い。
②基本財産は法律上、300万円以上とすることが規定されているが、それ以上は必要ない。
③協会の運営費は、大部分が市からの補助金(4千万強)である。つまり、基金を市に返上しても運営上支障は無い。
そして、最終的には「基本財産の返上についても、市担当者と協議し検討したい」旨の答弁を頂きました。
一応の前向きな答弁を頂き、ほっと一息。
あとは今後どのような検討がなされるのか、息の長い確認作業をしていくことになります。
さて、意表を突かれたのはここからです。
次々に3名の評議員の方が挙手され、「基本財産に手を付けようなどとは、協会の存在意義を軽んじている」旨の発言がありました。
私は協会の活動内容についてとやかく言ったわけではありません。私自身、日本語ボランティア養成に参加したこともあり、活動の意義は認めているし、先程の質疑応答から分かる通り、基本財産を返上したところで協会の運営はこれまで通り行われます。ただ単に、何の活用もされていないお金を何とかしたらどうか、という提案をしたに過ぎません。
…私の発言の意図について、上のような説明をしましたが、誤解を解くことはできなかったようでした。
後から聞いたところ、評議員の大半は戸田市国際交流協会にボランティアとして参加している方たちであるとのこと。
評議員が協会関係者の方たちだとは、夢にも思いませんでした。
せっかく下調べをし、わが戸田市のためにと思って行った質疑が誤解されたまま終わったようであることにガックリし、トボトボと帰路についたのでありました…
【追記】
評議員会の場で、一人の評議員の方からサカイの視点が新鮮だった旨の発言があり、さらに後日、別の評議員方からも同様のご意見を頂きました。
また、質疑の中で専門家の方から「協会の人件費率(53%)が一般的な水準と比べて高すぎる」旨の指摘もありました。このことは、戸田市国際交流協会のみならず、その他の外郭団体も含め、経営内容のチェックが必要であることを示唆していると思われます。