今こそ投票所に足を運びましょう-その2

選挙期間最終日、明日が投票日となった本日7月9日、昨日の安倍元総理の死去に全く納得できない思いで一日を過ごした方もおられたのではないでしょうか?

選挙というのは、クーデターや暗殺、革命といった暴力的な手段ではなく、有権者の投票という平和的な手段により政権を交代させることができるという点で、極めて優れた制度だと思います。昨日も書いた通りです。

選挙の無い(あるいは正常に機能しない)権威主義国家においては、政治指導者の政策が悪くても、基本的には政権を交代することができません。
例えば、中国で大変不評の「ゼロコロナ政策」が、もしも日本で行われたならばどうなるでしょうか?次の選挙で政権党は敗北し、新しく政権党になった別の政党が政策を廃止するでしょう。
しかし、中国では選挙が正常に機能していないため、いくら有権者に害のある政策が行われたとしても、それを止めさせることが難しい。もしも止めさせるとすれば、暴力的な手段で政権交代を行うしかありません。そうなれば国は混乱し、国民は大きな被害を受けることになります。

つまり、選挙というのは有権者に支持される政策を混乱なく行うのに都合よくできた制度、別の言い方をすれば権力者の勝手な思いによる政治を止めさせることができる優れた制度だと思います。
選挙という制度自体が脅かされる今こそ、投票に行くことが大切だと感じます。

今回の選挙戦は、政策論議が低調な一方で、日本は大変重要な岐路に立たされています。いうまでもなくウクライナ戦争を受けての安全保障問題です。核シェアリングの導入や原子力潜水艦の保有により核抑止力を備えた国を目指し、東アジアにおける力の均衡、バランスオブパワーを回復させるのか。あるいは防衛費を増額するだけの、単純な従来型戦力の増強にとどめるのか。はたまた憲法9条の精神を堅持し、あくまで話し合いにより平和を目指すのか。ここでは、あえて私の意見は申しません。申しませんが、今回、9つの国政政党の政策は、はっきりと分かれています。今後の日本の平和をいかに守るか、私たちの一票にかかっています。