本稿「その①」で掲載したとおり、議会において「駅近の保管所を確保することにより、返還率を上げ、返還料の値上げを行い、返還料収入増につなげることができるのではないか」という意見を述べたところ、
「現在の保管所は市有地なので地代がかからない。高架下などに保管所用地を確保する場合は、賃料がかかるため難しい」旨の答弁がありました。
この答弁には、見落としがあります。
「市有地はタダ」ではありません。
この点を考えるには、「アセットマネジメント」の考え方が役に立ちます。
「アセットマネジメント」とは、「市民からお預かりした土地その他の資産を効果的に活用し、公共サービスとして還元する」ことです。
余っている市有地は、売れば売却収入、貸せば賃貸収入、他の用途で有効に活用すれば公共サービスとして市民の利益として還元されます。
本稿「その②」で掲載した、下の写真をご覧ください。
スペースが大きく余っており、この660坪という広大な市有地本来の資産価値と比べて有効に活用されているとは言い難い。
転用なり縮小なり考え、市資産として有効に活用されるよう考えるのが筋であると思われます。
更に、「市有地はタダ」「賃貸はムダ」と単純に判断するのではなく、市の事業が最も効率よく実施できるような用地確保の方法を考えるべきだと考えます。
京都市の保管所。
高架下の用地を利用しています。
戸田市においても、例えば高架下の用地を、JRと交渉しある程度安く借りることができれば、次のような利点があると思われます。
①返還料収入増につながる(返還率が上がる、返還料の値上げができる)
②撤去自転車(特に盗難自転車)が持ち主に戻りやすくなる(実は、撤去自転車には、盗難自転車が多数含まれています)
③高架が雨よけになり、自転車が良い状態で保管される(自転車所有者の利益、また、保管期限が切れた後に競売する際に高く売れる)
コスト面や市民の便益を計算し、より良い方法を模索して頂けるよう、引き続き働きかけていきたいと思います。