私はこれまで一貫して自殺の問題を取り上げてきました。この問題は、年間 数十人単位の市民の命を直接左右するからです。
そうした重大な問題であるにもかかわらず、これまで自殺対策の優先順位は決して高く扱われてはきませんでした。
これ以上の悲劇を拡大しないため、次のような対策を行うべきであると考えます。
①相談窓口の拡充、広報の強化
対策の第一歩は、相談窓口を広く知って頂き、いざという時に利用してもらえるよう備えることです。しかしながら、戸田市民が相談窓口を知っている割合は 10%台(平成 22 年度;市調査)と、あまり認知されていないのが現状です。
そこで、相談窓口の体制を拡充するとともに、集中的なキャンペーンの実施など PR 強化が必要と考えます。
②市役所内外の連携強化
自殺問題は、福祉部局の他、市民相談(金銭問題など)、救急(自傷者の搬送)、医療機関、警察(自殺未遂情報)、労基署やハローワーク(雇用の問題)、教育委員会(いじめ問題)…など、国・県・市・民間の各機関との連携が欠かせません。
最近、市役所内の「自殺対策実務者委員会」が発足しましたが、役所外との連携はこれからの課題です。
③データの収集とそれに基づいたターゲット設定
戸田市の自殺者の傾向は、①団塊世代の男性、②独居者、③過去に自殺を試みたことがある方…の割合が他市と比較して顕著に高いなど、特異的であることがうかがえます。
こうした特徴をとらえ、対策に生かすことで効果が高まります。
これら3点はどれも自殺対策の基本的な要素ですが、戸田市においては十分に実施されているとは言えません。
まずは対策の第一歩として、できる限り速やかな着手を求めていきたいと思います。
上の画像は自殺対策キャラクター、埼玉県の「まぁ、いっか」(左)と札幌市の「チュプカ」(右)。それぞれの自治体のやる気がそのまんま出ているような気が。
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自殺対策強化月間(3月)キャンペーン【戸田市の現状】
ある架空の戸田市民の話です。
「高度成長を支え、大した趣味もなく一生懸命働いてきた、団塊前後の熟年男性。一人暮らし。一人暮らしの男性は生活習慣病にかかる率が非常に高いが、この男性も病気を抱える。生活に不自由はないが生きがいもなく、自殺を試みるが、未遂に終わる。一命は取り留めるも、近所に本気で心配してくれる人も無く、行政のフォローもなく、何度か自殺未遂を繰り返すうち、ついに思いを遂げて死亡」。
これが、内閣府から発表されたデータから割り出した、戸田市の自殺者の平均像です。
なんという悲惨な、人生の最後ではないでしょうか。
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データからは、戸田市の自殺者バックグラウンドが、他市町村と比べて非常に特徴的であることがうかがえます。
まず1点目として、自殺者の年代の部分で、50~70歳の、団塊前後の世代の割合が非常に多い。自殺者全体に占める割合は、全国平均で男性の50代が20%、60代が19%ですが、戸田市においてはそれぞれ30%、26%となっています。
原因として考えられるのは、戸田市の自殺対策の遅れです。先進自治体では、自殺者の多い中高年の男性にターゲットを絞った対策を行い効果を上げる一方、戸田市ではほとんど手つかずに放置されているためであると考えられます。
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2点目として、独居者が多いこと。
全国平均27%に対して戸田市34%。過去最多の自殺者を記録した平成22年は47%でしたから、全自殺者のほぼ半分が独居者。全国平均の2倍近い割合でした。
3点目として、自殺の動機の大半が健康問題であること。
全国平均38%に対し、戸田市55%。
独居老人の自殺者が多いため、健康問題を苦にしての自殺が多くなったのだと考えられます。独居老人問題への取り組みの遅れが原因と考えられます。
4点目として、過去に自殺を試みた方、つまり自殺未遂者の割合が高いこと。
全国平均19%に対し、戸田市31%。
当然ながら、自殺未遂者は最重要の自殺予備軍です。
彼らへのまとまった対処がなされていれば、これだけ大きな値にはならなかったことでしょう。
私は今回新たに発表されたデータを分析して愕然とするとともに、ある意味予想通りの結果がでたと感じました。
データを分析すればするほど、そこから浮かび上がってきたのは、戸田市における自殺対策の遅れだったからです。
その結果として、平成21年以降、3年連続で30人以上、3年間で合計100人の戸田市民が自殺で亡くなりました。
自殺対策強化月間(3月)キャンペーン【キャンペーン・チラシ】
3/23(金)戸田市の埋蔵金
本年度、私は「戸田市国際交流協会」という外郭団体の評議員を市議会議員代表として担当。最後の評議員会に出席しました。
評議の内容は、次年度の活動内容と予算の審議。
あらかじめ配られた資料を読み、特に「基本財産」つまり戸田市の出資金(その額なんと2億1千万円)が全く活用されずに眠っている、つまり「埋蔵金」化している点に着目しました。
あまり知られていないことですが、戸田市には500億円近い借金(市債残高)があります。活用されていない財産があれば、少しでも借金返済に回すべきであるのは言うまでもありません。
さて、これまでの評議員会は、評議員の間からほとんど質疑は出ず、議題を承認して終了することが多かったようです。
今回私は、これまでの慣例を破り、やや長時間にわたる質疑応答を通して下記の事項を確認しました。
①基本財産2.1億円は、その運用益を協会の運営費に充てる、という以外の用途は無い。
②基本財産は法律上、300万円以上とすることが規定されているが、それ以上は必要ない。
③協会の運営費は、大部分が市からの補助金(4千万強)である。つまり、基金を市に返上しても運営上支障は無い。
そして、最終的には「基本財産の返上についても、市担当者と協議し検討したい」旨の答弁を頂きました。
一応の前向きな答弁を頂き、ほっと一息。
あとは今後どのような検討がなされるのか、息の長い確認作業をしていくことになります。
さて、意表を突かれたのはここからです。
次々に3名の評議員の方が挙手され、「基本財産に手を付けようなどとは、協会の存在意義を軽んじている」旨の発言がありました。
私は協会の活動内容についてとやかく言ったわけではありません。私自身、日本語ボランティア養成に参加したこともあり、活動の意義は認めているし、先程の質疑応答から分かる通り、基本財産を返上したところで協会の運営はこれまで通り行われます。ただ単に、何の活用もされていないお金を何とかしたらどうか、という提案をしたに過ぎません。
…私の発言の意図について、上のような説明をしましたが、誤解を解くことはできなかったようでした。
後から聞いたところ、評議員の大半は戸田市国際交流協会にボランティアとして参加している方たちであるとのこと。
評議員が協会関係者の方たちだとは、夢にも思いませんでした。
せっかく下調べをし、わが戸田市のためにと思って行った質疑が誤解されたまま終わったようであることにガックリし、トボトボと帰路についたのでありました…
【追記】
評議員会の場で、一人の評議員の方からサカイの視点が新鮮だった旨の発言があり、さらに後日、別の評議員方からも同様のご意見を頂きました。
また、質疑の中で専門家の方から「協会の人件費率(53%)が一般的な水準と比べて高すぎる」旨の指摘もありました。このことは、戸田市国際交流協会のみならず、その他の外郭団体も含め、経営内容のチェックが必要であることを示唆していると思われます。
3月議会報告(速報版)
本日(3/14)、閉会日を残して3月議会の主な日程が終了。
今回の議会も一般質問を行いました。
①空き家対策について …行政による空き家の適正管理を進めてはどうか。
②協議会、審議会等について …運営状況を個別に点検してはどうか。
③適正な受診の啓発について …医療機関の適正受診啓発を強化し、医療費抑制につなげてはどうか。
今後、市当局の対応を確認していきます。
速報として、議会だより用に書いた原稿を掲載します。
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「目的を果たしていない審議会は統廃合すべき」
議員:なんの議題もない審議会が開催され、委員報酬を初めとした開催費用が無駄に費やされている。
審議会等を維持するために、年一回くらいは開催しなくてはいけないという考えは、民間の納税者としては受け入れがたい感覚である。目的を果たしていない審議会は統廃合を行うべきではないか。
総務部長:行政改革の観点から、審議会等の見直しの重要性は感じる。廃止や見直しも見据え、運営の統一基準等、指針を定めて対応したい。
「適正な受診の啓発を強化してはどうか」
議員:子供の医療費の無料化が進んでいる。若い夫婦の出産に対する不安が薄らぐ効果がある一方、いわゆる「コンビニ受診」などによる医療機関の利用増が起こっている。医療費が際限なく膨らむ恐れがある上、ただでさえ足りない小児科にますます負担がかかり、本当に必要な子供が受診できなくなるなどの懸念がでてくる。「戸田市子ども健康ダイヤル24」の利用や、無用な夜間受診の自粛などの啓発を強化すべきではないか。
(民間団体が作成した啓発グッズ。「子どもを守ろう お医者さんを守ろう」)
福祉部長:こども医療費は助成割合の拡大や窓口払いがなくなることで、更なる伸びが予想される。今後は、適正受診について理解していただくために、こども医療費などの受給資格者証を発送する際に、啓発用のチラシを同封する。
(答弁中の福祉部長)
2/25(土)分かりやすい行政コストの表示
土曜日。ボートコースを散歩しました。
震災復旧工事をしているようです。
ボートコースは埼玉県が管理する公園。
工事も埼玉県です。
よく見ると、「11,847,150円」の文字が。
請負金額=県の工事コストが表示されています。わかり易いですね。
「これくらいの工事だと一千万強でできるのか」「工事の規模の割にそこそこかかるんだな」などと考えます。
さらに、この看板を見たのが専門業者であれば、「うちならもっと安くできるな」「じゃあ県の工事の入札に参加してみよう」などとなる場合もあり、結果として発注コストの削減につながったりします。
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行政コストは一般市民には非常に分かりづらく、特に個別の金額についてはほとんど情報提供がなされません。
「身近な行政サービスにかかっている費用の金額」という基本的な情報も教えてもらえないとなると、行政に対して関心の持ちようがありません。
また、「行政のやることだから、どうせ談合で不当に高い買い物をしているんだろう」などと、あらぬ疑いを持たれたりもします。
そこで、埼玉県以外にも、多くの自治体がわかり易い行政コスト情報の表示を試みています。
以前に杉並区の例を紹介しました。
他自治体では、工事代金の他にも、例えば…
・市が出版する冊子の1冊あたりコストを、巻末に掲載
・市が運営する施設の維持にかかるコストを、施設に掲示
…などの方法でコストの表示が行われています。
私も以前に議会において、こうした行政コストの表示をして頂けないか、質問したことがあります。
当局の答弁は「次期行政改革プランの中で検討する」というものでしたが、残念ながら採用しては頂けませんでした。
わが家の放射線量は?
戸田市では現在、一般市民に対して放射線量計の貸出を行なっています。
わが家でも早速、予約を行い、線量を測ってみました。
↑お借りした線量計。
結果、最も高い線量は、1時間あたり0.422マイクロシーベルトでした。
戸田市の除染基準は0.23マイクロシーベルトですので、その2倍近い線量が出たことになります。
場所は、ベランダの隅の吹き溜まり近辺。
福島の原発事故後、ベランダに降下した放射性セシウムが滞留しているのが原因と思われます。
さて、わが家の対応ですが、高線量が出た場所はベランダの中でもあまり近寄る場所ではなく、また除染基準を超えたとはいえ健康被害の恐れがある線量とも思われないため、除染等行わず放置することに決定しました。
1/20(金)会派視察【六本木ヒルズ・地域発電】
12月の一般質問後、戸田市における発電所設置の可能性を探るため、私の所属する平成会の議員7名で、先進事例の視察を行いました。
場所は東京の巨大ビル、六本木ヒルズの地下6Fスペース。
この狭い場所で、六本木ヒルズ全体の電力4万KW=一般家庭1万3千軒分を発電しているとのこと。
なお、この施設は東京都の猪瀬副知事を始め、多くの自治体トップが視察に訪れています。
このような会議室でお話を伺いました。
この施設の発電方式は「ガスタービンコンバインドサイクル」という、燃焼したガスから何重にも渡って電力を取りだす仕組み。東京電力が原発をフル稼働させた時より18%も上回る発電効率を誇っています。
また、原発のように遠方から送電する必要がないため、送電ロスも少ない、とのこと。
燃料は都市ガス(=天然ガス)。
私は知らなかったのですが、都市ガスの配管は非常に強く、震度7でもガス供給は止まらないそうです。
また、石油とちがい輸入ストップのリスクも低いとのこと。燃料の安定供給の面でも優れています。
見学させて頂いたところ、騒音は思ったより小さく、また振動はほとんど感じられません。
ビルの上にはコンピューターを扱うIT企業が入っているぐらいですから、そのことからも、どれくらい静かか分かります。
また、排気ガスについても窒素酸化物は東電比42%減。ビルの外は白煙すら上がらないクリーンさだとのことです。
本視察を通して、「こんなにも簡単な施設で、数万軒分という大量の電力を発電できるものなのか」という驚きがありました。
これまでは、発電所といえば臨海工業地帯の巨大な施設をイメージしていました。
コスト面や周辺環境への悪影響の少なさなど総合的に考えて、メリットは大きい。
戸田市でも工夫すれば、導入する方法があるのではないか。
会派の議員同士で、そんな意見を交わしながら帰路につきました。
今後は戸田市での導入について、方法を検討してみたいと思います。
一般質問報告②「東京電力に頼らない電力購入を」(後半)
12月議会で扱った2つのテーマのうち「東京電力一社に頼らない電力購入を」について、2回シリーズの後半です。
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前半で挙げさせて頂いた、震災における「電力の安定供給」「東京電力の企業姿勢」などへの問題意識から、次の3点を提案しました。
(1)電力の購入先を再検討し、調達コストを削減してはどうか。
近年、入札により東京電力以外の電力供給事業者を選択し、電力を安価に購入する動きが広まっています。
事例は非常に多く、地方自治体はもちろん、例えば財務省や経産省、農水省など中央官庁、東京メトロや三菱地所などがすでに切り替えを済ませています。
近隣では、草加市が平成18年度から庁舎や小中学校など39施設で導入しており、電気料金の1割程度つまり数千万円単位でのコスト削減に寄与しています。
戸田市でも支出削減に大きく役立つはずです。
(2)市全体の電力調達を一括管理してはどうか。
大企業であれば調達部門が一手に管理し、コストと品質を最適化させる機能を持っています。
一方、現在の戸田市役所では、各部局でしか把握できていない状況です。省エネ、エコ、コスト削減、などへの取り組みも効率が悪く、またどの程度の効果がでているのかも分かりません。
(水道やガスなど、電力以外のライフラインも全く同様の話です)
(3)「電力の地産地消」を進めてはどうか。
震災後に各自治体で「自分の地域の電力は自分で作る」という動きが広がっています。例えば、東京都では、都有地に100万kW規模のガスタービン発電所を整備する計画を進めています。
都市ガスを使用した発電施設であれば、スペースをあまりとらずに排気ガス、騒音などの問題もなく地域発電ができます。
戸田市には大きな病院があり、また災害復旧のための拠点も停電しては困ります。
まずは、そうした場所の長期間の停電リスクを回避することを想定し、常時、電力を供給できるような施設の設置を検討をしてはどうでしょうか。
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頂いた答弁によれば、
(1)の電力の購入先再検討については、「入札による電力調達を実施の方向で準備したい」。
(2)の電力調達の一括管理と(3)電力の地産地消は「今後検討」。
(1)入札実施の方針は評価できます。
一方、(3)の「電力の地産地消」などは、これまでの「電力は電力会社から買うもの」という常識の下では、なかなかピンとこないかもしれませんが、決してそう現実離れした話ではありません。
次回、そうした事例を紹介したいと思います。
一般質問報告②「東京電力に頼らない電力購入を」(前半)
12月議会で扱った2つのテーマのうち、「東京電力一社に頼らない電力購入を」について、2回シリーズで解説します。
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先の大震災で、私たちは想定をはるかに超えるの被害を受けました。
戸田市としては、今回の震災を教訓とし、災害への備えを万全にしなくてはなりません。
震災で浮き彫りになった課題の一つに、電力の安定確保があります。
震災に伴う計画停電は、多くの住民を不安に陥れ、工場など地域産業に打撃を与えました。
市民の方からは、震災に対する不安に加え、「停電がいつなのか分からない」不安、まっくらな町で過ごす不安の声を耳にしました。
信号機が止まり、多くの交通事故が発生。また、暗闇に乗じて窃盗・強盗・略奪・強姦・暴力・詐欺などの犯罪が発生したとのことです。
また、震災の直後に話を聞きに行った、市内の印刷工場では、計画停電中でも納期は守らなくてはいけないということで、徹夜のフル操業を強いられていました。
今回の震災で改めて、現代社会において電力のない生活は考えられない、ということを認識させられました。
その一方、今まで当たり前に思っていた東京電力からの送電が、実はあまり頼りにならないものであることが判明してしまいました。
東電からの送電が滞ったとしても、戸田市単体でどうにかやりくりできる体制を作っていくことを考えなくてはなりません。
別の視点として、東京電力の企業姿勢の問題があります。
政治家や役所、メディアと不適切な関係を築き、その結果ひき起こした原発事故では大量の放射性物質をまき散らし、また賠償の責任も十分に認めない。
そればかりか電力料金の値上げで客に責任転嫁しようとする姿勢を見るにつけ、市としてこれからの付き合い方を考え直さなくてはいけないかもしれないという発想が、自然と出てきます。
そうした問題意識からの質問を行いました。
(続く)