市庁舎耐震化【松阪と戸田の場合】

2月14日のテレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」で、若手の改革派市長で有名な松阪市長が出演。
その中で、「当初33億円かかると言われていた市庁舎の耐震化を、4億円に抑えた」と話しておられ、大変気になりました。
というのは去年、戸田市も38億円以上をかけて市庁舎の耐震化工事を行うことが決まり、私も大いに意見を述べさせて頂いたからです。
【ご参考】
建て替え?耐震化?。。。市庁舎の大問題①
建て替え?耐震化?。。。市庁舎の大問題②
さっそく翌朝、松阪市の担当課に電話インタビューを行いました。
・当初見積りを行ったところ、総額30億円以上という巨額の見積もりが出てきた。
・そこで、大手企業からのプロポーザル方式に切り替え。その際、①総額7.8億円以下であること、②現在の市庁舎で業務を行いながら、土日や夜間の工事のみで実施すること…の2条件をつけた。
・東京のゼネコンと松阪市内の企業グループから、4.1億円で済む画期的なアイデアが提示されたため採用した。
…とのことでした。電話を受けて頂いたご担当者は、いきさつや工法などについてスラスラと説明して下さり、本事業に深い理解があるのがうかがえました。
その点、戸田市の対応をまとめてみると、
・設計会社(1社)に見積もりを依頼。
・出てきた2,3の工法のうち、始めから「免震工法」に半ば決定し、市議会に提示。
・市当局が「免震工法」を押す説得力不足のため、市議会を説得できず、市庁舎の耐震化問題に特化した特別委員会が設置された。特別委員会においても、他工法の可能性がないのか最後まで疑問の声があった。
松阪市と戸田市の違いは、工法の選択段階でプロポーザル方式(松阪市)、1社委託方式(戸田市)にした点。松阪市は多くのゼネコンにアイデアを出させることで、民間の知恵を引き出すことに成功したと言えます。
一方、戸田市は1社のみからのアイデアであり、「もっとコストを抑えられる工法が、他にあるのではないか」という可能性が最後まで捨てきれませんでした。
今後この「38億円=市民1人当たり3万円」を投じる事業は、設計を経て施工業社の決定プロセスに入ります。
38億円という巨額が動く入札であり、施工の質を維持しつつ少しでもコストを抑えなくてはなりません。しかし、これまでの入札において、非効率ではないかとの指摘を受けたものがありました。
ご担当者にこの問題をぶつけてみたところ、本件は「施工経験の有無など、一定レベルの一次審査を行った上で、単純入札」を行うことになりそうとのこと。
この方法なら非効率はなさそうですが、入札方法について我々市民は今後も監視しなくてはなりません。
今後、戸田においても民間の知恵や努力を利用し尽くし、1円でも税金のムダを少なくする方法を工夫するよう迫っていきたいと思います。